COLUMN

住宅ネットワーク「フォーセンス」のこれまでとこれから③ 2017.11.20

[鼎談]
(写真左)フォーセンス 代表取締役 飯嶌 政治氏
(写真中)ダンドリワークス 代表取締役 加賀爪 宏介

(写真右)新建新聞社 代表取締役 三浦 祐成

利益確保・持続成長に不可欠なのがムダやミスの多い日常業務をいかに効率化するか。フォーセンスはその解決策の1つとして、業界で注目を集める情報共有システム「ダンドリワーク」を会員に提案している。 「ダンドリワーク」の中身を紹介するとともに、フォーセンスがこのシステムを推薦する理由について語って頂いた。

第3回 情報共有で現場を変える
利益と品質を両立する「効率化」を後押し

効率化は避けては通れないテーマ
三浦:いま工務店さんに突きつけられている課題は、クオリティとコストをバランスしながらいかにスタッフや職人がモチベーションを下げずに仕事ができるかだと思います。

飯嶌:そうですね。例えばZEH化を迫られていても建築コストは上昇、しかもお客様の予算は下がっている。この課題を解決するにはさらなる効率化が必要です。経営者は、効率化=人を減らすという発想になりがちですが、そうじゃない。まずはムダを徹底的に省くことが大切です。
 そこでフォーセンスでは3年ほど前からダンドリワークスのクラウドシステム「ダンドリワーク」を会員さんにおすすめするようになりました。

現場情報を見える化する
三浦:私が最初に「ダンドリワーク」を知ったのはそれこそ2年ほど前のフォーセンスフォーラムのとき。加賀爪社長は面白いところに目をつけたなぁと感心したものです。改めてどんなシステムか教えてください。

加賀爪:簡単に言うと、元請である工務店と職人の情報共有ツールです。
 じつは、前職で不動産・注文住宅・リフォームの元請を10年以上やってきた経験があり、いろんなITソリューションを使ったけれど費用対効果で満足したことがほぼありませんでした。どんなシステムを使っても、ごく簡単な情報伝達すらままならない。なぜか?を考えた末に、「ファックスがこの業界からなくなればつまらないミスの大半は解消できる」というシンプルな答えに行き着いたんです。

三浦:ファックスの撲滅!いいですね。すべての情報をクラウド上にアップして見える化することで、工務店のトップから社員、協力業者に至るまでパソコンやスマホで現場情報を共有できるようにしたわけですね。実際現場ではどんな変化が起きるのでしょう?

加賀爪:労働時間の短縮は予想できましたが、その効果は想像以上でした。例えば山形県のK社は、18時以降の残業代を全額支払うと決めているきちんとした会社ですが、「ダンドリワーク」導入後1年で残業代がほぼ半分に。かなりのコストダウンになったと会長さんから感謝のお手紙を頂戴しました。

三浦:まず時短がメリット。それが残業代の削減にもつながると。経営者からするとうれしい成果です。

加賀爪:工務店がファックスでのやりとりを止めるだけで、だいたい1.5〜2時間/日の時短が可能になります。

短期間で粗利を向上
三浦:他にもメリットがありそうです。

加賀爪:情報共有のスピードが上がることで粗利の向上が期待できます。
千葉県に「ダンドリワーク」を使い始めてから半期で2ポイント粗利を向上した会社があります。話を聞くと、従来はギリギリまで仕様や工程が決まらなかったため、必要な資材を当日ホームセンターで間に合わせたり、高くても急ぎなので買うしかないケースが多かったが、それがなくなったと。
ほかにも、工事の進捗を共有することで営業が工務の手を煩わせることなくお客様からの問い合わせに即答できる、見積・発注・請求をペーパーレス化することで経理を大幅に省力化できるなど、各職でメリットを感じていただけると思います。

現場への落とし込みが大事
三浦:飯嶌社長が「ダンドリワーク」を選んだ経緯を教えてください。

飯嶌:実は以前、会員さん支援の一環として独自の進捗管理システムをつくったことがあるんです。どんなにいいシステムでも使えなければ意味がないので徹底的にシンプルなしくみにしましたが、それでも全員に同じレベル・頻度で活用してもらうのは至難のわざでした。
そして、4年前に役員会社である坂井建設・坂井社長から「すごくいい情報共有システムがあるよ」と連絡をもらったのが、「ダンドリワーク」に出会ったきっかけです。坂井建設ではすでに社内で導入し効率化の効果を実感していると。私もすぐ現地に行って見せてもらったところ、これなら会員さんにおすすめできる、と判断しました。

三浦:判断の決め手は?

飯嶌:「現場への落とし込み」を重視するところです。この基本姿勢はフォーセンスの考え方ととてもよく似ています。システム会社は「こんな機能もあんな機能もありますよ」といかに高く買ってもらうかに終始しがちですが、ダンドリワークスはそれがない。職人さんを集めて導入研修を必ず行い、「現場にいかに落とし込むか=簡単に使ってもらうか」に本気で取り組む。そこが気に入りました。
クラウドを使った情報共有システム自体はどこでもマネできるかもしれませんが、使いこなすまで徹底的にフォローしてくれるのはここだけです。

組織の見直しにも
三浦:「ダンドリワーク」はどんな規模の会社でも効果がでるのでしょうか?

加賀爪:社員1〜2人、10棟未満の会社でもかなり効果が出ていますから規模は関係ないと言えます。
導入すれば工務1人で25〜30棟の現場を見ることが十分に可能なので、ほとんどの工務店さんは工務1人体制でいけるんじゃないかと思います。

三浦:組織を見直すいい機会にもなりますね。効率化とクオリティを両立できる少数精鋭となることが中小企業の基本です。

飯嶌:今後、新築事業はどんどん儲からない時代になっていくでしょう。効率化こそが競争力と適正利益の近道です。多くの工務店さんは面倒で挑戦しにくい分野だと感じるかもしれませんが、私たちは一見とっつきにくいことこそ手厚くサポートしていきたいと考えています。

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